なぜ平家なの?

平家工房では、2階建てではなく、平屋のみにこだわり、
1階建ての平屋のみをご提案させていただいております。
それは、こんな思い入れがあるのです。

ある日

「あの~、家を売りたいのですが」

と、一本の電話が掛かってきました。

今から6年前の事です。その方は、以前私が勤めていた会社で、家を建てていただいたお客様です。
家を建てる時は景気も良く、収入もそれなりにある方でした。

ところがその後、世の中はガラリと変わり、不況の中に突入していきました。
当然仕事時間も減り、給料も下がり、当時大丈夫と思っていた支払いが、とても負担になってきたのです。

当時、土地からの購入で土地代金に1000万円、二階建ての建物に2200万円、借入は3000万円しました。ローンは当時の年収で、上限借入の金額をめいっぱい借り、家はお客様の全ての要望を入れ過ぎた建物でした。

売却にあたり、売れた金額は2200万円でした。10年支払っても残債は2600万円でした。
差額の400万円は再度、借入をしていただきました。

家を手放した今も、別の所に住みながら、月々支払いをされています。

こんな家造り どう思われます?

人生を楽しむ、幸せの為の家造りのはずでした。

このような無理をする家造りが「平家」を扱うようになった理由です。
私の家造りは、多額のローンを組む必要のない小さな家、平家造りを勧めています。

別に大きな家にしなくてもいいでしょう?

小さくても、家族の温もりが伝わる家、そして、無理をしなくても建てられる家、

それが私の家造りの原点です。
確かに、一般に平家は小家族向けの住宅です。
「平家は広い土地で無いと建たない」と思いの方も多いと思います。

約50坪位の土地があれば、3LDKの平家は建ちます。それこそ建坪が限られるので、無駄なスペースを造らなくてなり、より建築費を抑えることができます。

「小さなプランって言われても、自分には想像できないよ。」という方のために、

コンパクトな平家のプラン集を造りました。事務所や現地説明会にご来場された方に差し上げています。そのプラン集を参考にされてもいいと思います。

二階建てと比べると平家にはたくさんの魅力がつまっています。

お客様にとって愛着の有る家になるように、私は2つの事を大切に心かけています。

1つめは

建てる土地に合った、間取りを、フリープランでご提案し、ご希望の外観デザインで提案することです。土地の周りの条件はそれぞれ違います。窓の高さにも気を使わなければいけない場合もあります。企画プランを持ってきて無理やり当てはめる事はしていません。家の表情はお客様それぞれで個性があります。

2つめは

家の中に5ヵ所ほどポイント部分を入れることです。

家族の共通の趣味や遊び心、お友達が遊びにこられて、「素敵ですね」と言ってもらえる工夫です。大金をかけなくても、知恵を出し、アイデアによって小予算で、出来ることもいっぱいあります。

皆様には「笑顔になる家」を建てていただき、周りの人達にも笑顔を振りまいていただきたいと願っています。

平屋研究家 小川孝弘